株式会社フラスト 熱電対

シース熱電対とは

シース熱電対とは、金属シースと熱電対素線の間に、粉末状の無機絶縁物を充填封入し、一体となった構造に加工された熱電対です。

標準型シース熱電対

標準型シース熱電対
N0. 種類 シース径φ シース材質
1 N
K
J
E
T
R
0.5 SUS316L
INCONEL
2 1.0
3 1.6
4 2.3
5 3.2
6 4.8
7 6.4
8 8.0
No. 補償導線材質
A VX-G
7/0.3×1P
ビニール
B WX-H
7/0.3×1P
ガラス
C WX-6F
7/0.3×1P
テフロン

※温接点の標準は非接地型、精度の標準はclass2です。(規格 JIS C 1605-1995)

シース熱電対の種類

熱電対素線とは、熱電対の両脚となる金属線または合金線です。
シース熱電対は、熱電対素線の構成材料によって下記の種類に分けられます。

種類の記号 熱電対素線の構成材料
+脚 −脚
SN ニッケル、クロムおよびシリコンを主とした合金 ニッケルおよびシリコンを主とした合金
SK ニッケルおよびクロムを主とした合金 ニッケルを主とした合金
SE ニッケルおよびクロムを主とした合金 銅及びニッケルを主とした合金
SJ 銅及びニッケルを主とした合金
ST 銅及びニッケルを主とした合金

※+脚とは、熱起電力を測る計器の+端子へ接続すべき脚です。反対側の脚が−脚です。

金属シースとは熱電対素線と無機絶縁物を一緒に封入し、熱電対素線が被測温物、雰囲気などに直接接触しないように保護する金属管です。
金属シースは、材料によって下記の種類に分けられます。

記号 材質
A オーステナイト系ステンレス鋼
B 耐食耐熱超合金

測温接点とは、熱電対素線を接合した接点で、温度を測る位置におかれるものです。
測温接点は、形状によって下記の種類に分けられます。

記号 形状
G 接地形
U 非接地形

許容差とは、熱起電力を基準熱起電力表によって換算した温度から測温接点の温度を引いた値の許される最大限度です。
許容差は、熱電対の種類ごとに下記の分類に分けられます。

種類 許容差の分類の分類
クラス1 クラス2 クラス3
SN 温度範囲
許容差
−40℃以上+375℃未満
±1.5℃
−40℃以上+333℃未満
±2.5℃
−167℃以上+40℃未満
±2.5℃
温度範囲
許容差
375℃以上1000℃未満
±0.004・|t|
333℃以上1200℃未満
±0.0075・|t|
−200℃以上−167℃未満
±0.015・|t|
旧階級 - - -
SK 温度範囲
許容差
−40℃以上+375℃未満
±1.5℃
−40℃以上+333℃未満
±2.5℃
−167℃以上+40℃未満
±2.5℃
温度範囲
許容差
375℃以上1000℃未満
±0.004・|t|
333℃以上1200℃未満
±0.0075・|t|
−200℃以上−167℃未満
±0.015・|t|
旧階級 - 0.75級 1.5級
SE 温度範囲
許容差
−40℃以上+375℃未満
±1.5℃
−40℃以上+333℃未満
±2.5℃
−167℃以上+40℃未満
±2.5℃
温度範囲
許容差
375℃以上800℃未満
±0.004・|t|
333℃以上900℃未満
±0.0075・|t|
−200℃以上−167℃未満
±0.015・|t|
旧階級 - 0.75級 1.5級
SJ 温度範囲
許容差
−40℃以上+375℃未満
±1.5℃
−40℃以上+333℃未満
±2.5℃
-
-
温度範囲
許容差
375℃以上750℃未満
±0.004・|t|
333℃以上750℃未満
±0.0075・|t|
-
-
旧階級 - 0.75級 -
ST 温度範囲
許容差
−40℃以上+125℃未満
±0.5℃
−40℃以上+133℃未満
±1℃
−67℃以上+40℃未満
±1℃
温度範囲
許容差
375℃以上750℃未満
±0.004・|t|
333℃以上750℃未満
±0.0075・|t|
−200℃以上−67℃未満
±0.015・|t|
旧階級 - 0.75級 1.5級

※|t|は、測定温度の+、−の記号に無関係な温度(℃)で示される値です。

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